様々な対立・矛盾が歴史の歯車を動かす原動力である。
これまでの権力者の歴史とは、この対立・矛盾を彼らなりに解決してきた歴史であり、その解決に失敗した時、彼らとて歴史の舞台から退場を余儀なくされた。
そこでは、次の2つのことが問題となる。
1、この対立・矛盾の原因とは何か。
2つに大別できる。
(1)、「階級同士の対立」(今日であれば、資本家階級と労働者階級の対立)
しかし、これにとどまらない。
(2)、これ以外にも「性、宗教、民族、人種などありとあやゆる差別の原因」
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これを区別する意義。
それは、
ひとつには、(1)がその時代のメインの対立・矛盾だとしたら、(2)は過去のメインの対立・矛盾だったり、派生的、付随的な対立・矛盾。
2、この対立・矛盾を我々市民はどのようにして解決するか。
通常、社会問題は今日では民主主義(デモクラシー)によって解決するとされている。
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しかし、デモクラシーとはその名の通り「多数者(デモ)による支配(クラシー)」のことであり、第1に、一般市民が民主主義体制の中で「多数者支配」を獲得するのは容易ならざること。
第2に、もともとデモクラシーとは「多数者による指示命令」という政治の論理による解決であり、政治の論理に従う限り、人々の「分断・分裂」という問題は永遠に解決されない。
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そこで、我々はデモクラシーではない、それとは別な解決方法を見つけ出す必要がある。
果して、そんなオルタナティブな解決方法なんてあるのか?
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ある。それがブックレットが着目した「人権」による解決。
上に述べた通り、歴史の歯車を動かす原動力となる諸々の対立・矛盾は(1)と(2)の2つある。このうち(2)の対立・矛盾(平等原則)は基本的にその時代では理念的には克服されているのに対し、(1)の対立・矛盾はその時代でもなお理念的には克服されていない。つまり、
(2)は人権(運動)によって解決・克服が可能な対立・矛盾。
→チェルノブイリ法日本版の大部分はこれによって実現可能。
それは、「多数者による指示命令」という政治の論理を否定し、すべての市民の人権を可能な限り保障するという「共存」の観点から、折り合い・調整の解決案を提案し、討議の上で合意による解決を目差すもの。それは、社会関係を、指示命令の上下関係から、「共存」の合意点を一緒に探るというフラットな関係に転換することをめざすもの。それは一方的に指示命令による解決により人々を分断・分裂するのではなく、関係者全員の参加による討議を通じて、全員の「共存」をめざして、着地点を探るという創造的な解決方法により、人々の分断・分裂を最小限に食い止めようとするもの。
これに対し、(1)は人権(運動)でも解決・克服が不可能な対立・矛盾。「資本家階級と労働者階級の対立」を終わらせるためには賃労働(雇用契約)を廃棄するしかないが、労働基本権等の人権によって賃労働(雇用契約)を一定程度修正することは可能だが、それ以上廃棄することは不可能。
→つまり「資本家階級と労働者階級の対立」は理念(人権)による解決ではなく、実践的・主体的に解決するしかない。それが「協同労働=協同経営」の協同組合運動。
→チェルノブイリ法日本版の最も核心部分(雇用問題の再建)は国家に依存するのではなく、「協同労働=協同経営」という実践によって初めて実現可能。
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